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英語学習に生かす第二言語習得論 [第二言語習得論]

塾で日々生徒に英語を教えていると様々な壁にぶつかります。

宿題を一生懸命解いている生徒なのに一向に文法問題が
できるようにならないのはなぜだろう

英語のリスニング対策のために問題を解かせまくっても
できるようにならないのはなぜだろう

何で音読をする生徒が劇的に伸びるのだろう

また、自身の英語学習の中でも様々な疑問や困難に遭遇することは多いです。

学校の英文法問題なら簡単に解けるのに、英検のようなインタビュー型のテストは
なぜこんなに苦手なんだろう。

何でデンマーク人の友達は英語を勉強し出してからまだ半年もたっていないのに
英語をあんなに流暢に話せるんだろう。

そもそも英語って幼少期から始めないとマスターなんてできないんじゃないか。


こうした英語学習の壁、疑問に対するヒントを与えてくれるのが
第二言語習得論という学問分野の知見です。
英語ではThe study of second language acquisitionと呼ばれます。

語学の学習と言えば、世間の評判や経験則に左右されがちな傾向がありますが
第二言語習得論のような学問分野の知識をもっておくと自分自身の学習の進度を
より客観的な目で見ることができるようになります。

自分自身の勉強の記録もかねて、これから折に触れて
英語の勉強に役立つ第二言語習得論の知識を紹介していきたいと思います。

第一回目の今日は第二言語習得論という分野をざっくりと紹介したいと思います。



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まず第二言語習得論とは第二言語が習得される仕組みを明らかにすることを
目標にする学問分野を指します。

第二言語とはざっくり言えば母語以外の言語を指します。

例えば、日本に住む日本語母語話者であれば
中学校から習い始める英語は第二言語に相当します。

その他にも大学生になると履修するフランス語や中国語などは
単純に考えれば第三言語と言えますが、第二言語習得論の世界では
一般的に一括して第二言語と考えられることが多いです。

より狭い意味で考える場合、
第二言語とはその言語が使用される地域で実際に生活する中で
習得することを目指す言語だと定義されます。

この定義を採用する場合、日本で生活しながら勉強する英語は
「外国語」として区別されます。

一般的には第二言語と言えば広い意味を指すことが多いです。
つまり、第二言語習得論では狭義の第二言語+外国語=第二言語という定義を
前提にしていることが多いです。

次に「習得」とは何でしょうか。
いろいろな考え方がありますが、一般的なのは「意味を伝えようと話しているときに
文法規則などを逐一考えなくても、正しく第二言語で意味内容を伝達できる力を
身につけること」だと言えます。

簡単に言えば、自分の母語の場合と同じように相手とコミュニケーションできる状態です。

そう考えると英語を中高大と勉強しても海外旅行で満足に用を足すことができない状態は
耳の痛い話ではありますが、「習得」とはほど遠い状態にあるといえるかもしれません。

ですが、逆に「習得」という概念を知ることで「お勉強」に陥りがちな自分自身の英語学習を
見直すきっかけが得られるかもしれませんね。

次回はこうした第二言語習得論生まれた背景をその歴史とともに見てみたいと思います。

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